カシオペア権利擁護支援センターは、二戸市、軽米町、九戸村及び一戸町において成年後見制度や後見人支援など権利擁護支援の広報、相談、利用促進(受任調整等)など、地域の権利擁護促進を果たす中核機関として活動している。小野寺幸司所長に制度啓発などの活動についてお話を伺った。
■「成年後見制度」を誰にでも当たり前で身近な制度へ 制度を活かすために、権利擁護支援を行う地域連携ネットワークのさらなる充実が必要である。
■地域住民の権利を擁護するための活動 住み慣れた地域で安心して暮らしていくために、成年後見制度を活用した権利擁護支援が重要である。二戸地区での権利擁護市民セミナー『この町で、安心して、ずぅっと、暮らしたい』を開催するほか、「劇団友蔵と仲間たち」として他地域で開催される講座等に出向き、支援制度活用の事例を紹介する活動も行っている。成年後見制度は平成12年に導入されたが、全国的にあまり利用が進んでいない。「支援が必要な人がいないのではなく、必要な人にこの制度が結び付いていない」と小野寺さんは考えている。センターだけでなく弁護士、社会福祉士、行政、医療福祉機関、金融機関、家庭裁判所など多職種が連携して対応を進めている。
■課題を解決するため「つながり」を生かす 後見人は、被後見人の財産管理と住居の確保及び生活環境の整備、施設等の入退所の契約、病院での治療や入院等の手続など身上監護を行うが、あくまで中心は被後見人本人。その人らしい生活を送るためのサポート役として、法的に権限を担うものである。成年後見制度の相談に限らず、生活の中の困りごと、課題を聞く総合相談窓口となりたい。つながりを生かして、今後は学校、子ども分野の連携等も含め、住民の福祉の総合支援機関となれるよう取り組んでいきたい。