「“安全・安心”で快適なまちづくりの推進」と「“心と体”の健康づくりと、会員相互の親睦と交流を図る」を基本方針として取り組んでいる盛岡駅前北通町内会。集合住宅が2/3以上の町内会で、盛岡駅前であり生活の利便性が1番の魅力であるが、町内会が現在、早急に取組む必要があると考えている地域の重要課題は2つ。「防災」と「ゴミ出しモラル」。 今回は、町内会の「防災の取組み」について、会長の中田 司さんからお話を伺いました。
町内会では「防災」について「要支援者への対応と防災意識をどのように高めるか」を問題として捉え、「みんなに安心・安全なまち」を目標として、日頃から住民のコミュニケーション、連携をどのように取るかなどについて相談している。令和3年夏には、中田会長が、もりおか女性センターの防災オンライン学習会「あなたの視点と声で高めよう!地域防災力~東日本大震災等の教訓を踏まえて~」に参加し、学習会終了後も、全国各地の受講者の有志がオンラインでの情報交換や勉強会を継続して行っていた。その中で、大地震が発生した際、すぐに何をすれば良いかをカード、図面、名簿を使って、地区の災害対応活動全体を模擬体験する新しいシミュレーションゲーム「SUG」を盛岡で開催してみないかと千葉県の防災士・池田さんから提案があり、令和5年1月に、町内会役員が集まり、公民館で「SUG」体験会を実施した。(※「SUG(すぐ)」とは「S:災害対応、U:運営、G:ゲーム」の略)
ゲーム感覚で災害時の様々な設定での取るべき行動を学ぶことができる訓練「SUG」は、見るもの、聞くもの、すべて初めての体験。実際に「SUG」を体験してみたことで、災害時にとるべき行動を考えることができ・・・考えたが、難しかったとのこと。「防災について大事だと考えることは?」とお尋ねしたところ、「避難して命を守ること。」と中田会長。そして、必要なことは、〇日頃からの訓練 〇心の準備、事前の準備 〇自分たちが住んでいる地域の過去の災害を知り、“まさか”を想定できない「正常性バイアス」を防ぐこと 〇避難行動を促す「避難スイッチをON!」にすること と話された。
今後の取組みについてもお聞きした。中田会長は「町内会では、避難ルートをみんなで歩いて、避難(防災)マップの作製や隣接町内会といっしょに自主防災組織の訓練などに取組む。また、個人情報の保護は必要だが、過度の対応は地域の活動や災害時の助け合いなどに支障がでてくる。多くの町内会長さんが悩んでいる要支援者等の個人情報の対応について、しっかり管理を行うとともに、いざという時に有効に活用するための、管理方法など他地域の事例も勉強してみたい。」とおっしゃっていた。