食物アレルギーのある子どもの親にとっては、災害が発生した場合の対応に不安を感じる事も多いだろう。「アレルギーケア. くじ」は県北の久慈広域(久慈市、洋野町、普代村、野田村)で活動する食物アレルギー児の親の会だ。代表の日當ます美さんに会の活動についてお話を伺った。
■災害時対応の不安解消を目指す 食物アレルギーサインゼッケンで災害に備える きっかけは平成28年の台風10号災害。自身が被災したときに、アレルギー児を抱えながら避難所でどう生活すればよいのか不安を感じた。同じ不安を持つアレルギー児の母親たちと災害に備えるために活動を始めた。「食物アレルギーゼッケン」は、食物アレルギー児が避難所で着用し、周囲に食べられないものがあることを知らせるために作成した。避難所では、保健師や栄養士の聞き取り調査によりゼッケンが配付される。現在は久慈市、野田村と洋野町で、各保健センターで保管されている。また、食物アレルギーへの正しい知識を伝える活動にも取り組んでいる。
■正しい知識を持ち やさしいまちへ 正しい地域を共通認識として広めていきたい。食物アレルギー児への対応のように、相手の立場を理解してあげることが「やさしいまち」をつくる。そのために、困りごとや不安なことをクリアにするべく活動を続けていく。